肛門から内視鏡を挿入する大腸カメラ検査は、「苦痛がともなう」というイメージの強い検査ですが、現在では鎮静剤の使用により楽に受けられるようになっています。鎮静剤を使用することで、ほとんど眠っているのと同じ状態になり、不安や苦痛を感じずに検査を受けることができます。

鎮静剤を用いた大腸カメラ検査は、全身麻酔とは違って、完全に眠ってしまうものではありません。患者様の年齢や体重などに応じて適量を投与するため、検査後にお声掛けすると、すぐに意識が戻ります。また検査中は、生体情報モニターで患者様のお体の状態を常時監視します。万が一の事態が起こらぬように、万全の体制を整えていますので、安心して受診してください。
鎮静剤の効果には個人差があります。検査後、眠気やふらつきなどの影響が残る場合がありますので、検査当日は、車・バイク・自転車の運転は控えるようにお願いします。ご自身で運転して来院された方には鎮静剤を使用することができませんので、ご了承ください。

大腸ポリープとは、大腸にできるポリープのことで、このうち「腫瘍性ポリープ」には良性と悪性があり、悪性腫瘍の多くを占めるのが腺がんです。大腸がんは、この腺がんから発生するケースが多いので、大腸カメラ検査で大腸ポリープを発見し、小さなうちに切除しておけば大腸がんを予防することは可能です。

大腸ポリープの大きさや種類によって異なりますが、大腸カメラ検査でポリープが見つかった場合には、その場で切除することが可能です。以前、大腸ポリープが見つかった方や、大腸がんになった家族がいる方などは、定期的に検査を受けてしっかり予防するようにしましょう。